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国立新美術館
国立新美術館
東京都港区六本木7-22-2


パブロ・ピカソ 国立新美術館
パブロ・ピカソ 国立新美術館

会期: 2008 10/4(土)〜12/14(日)
休館日:毎週火曜日
開館時間:10:00〜18:00、毎週金曜日10:00〜20:00(入場は閉館の30分前まで)
会場:国立新美術館 企画展示室1E


初期の青の時代からキュビスムや新古典主義の時代をへて、第2次大戦後の晩年までの創作の軌跡を、
油彩画を中心とする約170点でたどります。
生涯を通じて変貌を重ね続けたピカソの全体像に迫ります。初期の青の時代からバラ色の時代、そしてキュビスムの英雄時代を経て、新古典主義時代、さらにはシュルレアリスムへと変化していく作風。パピエ・コレ、レリーフ絵画、構成的な彫刻やアンサンブラージュなど、さまざまな素材と表現の可能性の追求。激動の時代であった20世紀を生きた芸術家らしく、戦争や平和をめぐって、人間性や芸術の意味を求めて、ピカソの芸術は多様な展開を見せます。それとともに忘れることができないのは、画家の生涯を彩り、その芸術に霊感を与えた、愛する女性たちの存在でした。

パブロ・ピカソ《肘掛け椅子に座るオルガの肖像》
パブロ・ピカソ (1881-1973)
《肘掛け椅子に座るオルガの肖像》 1917年 油彩・カンヴァス
パリ・国立ピカソ美術館蔵
©2008-Succession Pablo Picasso-SPDA{JAPAN}
©Photo RMN-© René -Gabriel Ojéda/distributed by DNPAC
巨匠パブロ・ピカソ(1881-1973)
1881年10月25日、美術教師の父、ホセ・ルイス・イ・ブラスコ、母マリア・ピカソ・イ・ロベスの長男として、スペイン・アンダルシア地方南部のマラガに生まれました。バルセロナ、マドリードの美術学校に学び、1900年にパリに出ます。「青の時代」を経て、1904年のパリ定住を契機に柔らかな色調の「バラ色の時代」に転じました。1906年、セザンヌとアフリカ彫刻に感化され、翌1907年、20世紀絵画の起点とされる《アヴィニョンの娘たち》を完成。1908年、ブラックとともにキュビスムを創始。分析的段階を経て、パピエ・コレ、コラージュを開拓し、総合的キュビスムに展開させました。その後「新古典主義の時代」に入り、1920年代はシュルレアリスムに接近しました。1937年、スペイン・バスク地方へのドイツ軍の空爆をテーマに大作《ゲルニカ》を制作。大戦後は陶器なども手がけ、1973年4月8日、南仏のムージャンで没。91歳でした。
その驚異的な想造力は終生滯ることなく、数万点に及ぶ作品を残しました。

パリ・国立ピカソ美術館の改装によって、かってない規模の大回顧展が実現しました。その中から3作品を紹介します。

パブロ・ピカソ《画家とモデル》
パブロ・ピカソ (1881-1973)
《画家とモデル》 1926年 油彩・カンヴァス
パリ・国立ピカソ美術館蔵
©2008-Succession Pablo Picasso-SPDA{JAPAN}
©Photo RMN-©Jean-Gilles Berizzi/distributed by DNPAC

画家とモデルを描いた連作のひとつ。制作の舞台であるアトリエは、ピカソにとって絵の主題としても特権的なものでした。
一筆書きにも似た線描によって、そのモティーフは幻想的に浮かび上がっています。

パブロ・ピカソ《朝鮮の虐殺》
パブロ・ピカソ(1881-1973)
《朝鮮の虐殺》
1951年 油彩・合板
パリ・国立ピカソ美術館蔵
©2008-Succession Pablo Picasso-SPDA{JAPAN}
©Photo RMN-©Jean-Gilles Berizzi/distributed by DNPAC

1950年6月に勃発した朝鮮戦争にアメリカが介入したことに抗議して描かれた作品。ゴヤの《マドリード、1808年、5月3日》の構図を援用しながら、冷たい灰色の色調によって、ロボットのように無機的な兵士たちと悲しみに満ちた無力な裸の女性や子どもたちを対比的に描き出しています。

トークショー・講演会・シンポジュウム
いずれも国立新美術館3階講堂にて(先着250人)
聴講無料(ただし、本展の入場券が必要です)

・トークショー
日時:10月5日(日) 午後2時
「私にとってのピカソ」
講師:佐藤可士和氏(アートディレクター・SAMURAI代表)
・講演会
日時:10月11日(土) 午後2時
「天才ピカソの変貌―スペイン・地中海・女たちへ―」
講師:大保二郎氏(早稲田大学文学学術院教授)
・シンポジュウム
日時:11月15日(土) 午後2時
「ピカソ―今日の展望―」
講師:河本真理氏(京都造形芸術大学准教授)・田中正之氏(武蔵野美術大学准教授)・林道郎氏(上智大学教授)
・松浦寿夫氏(東京外国語大学教授)

お問合せ:ハローダイヤル 03-5777-8600
展覧会公式サイト:http://www.asahi.com/picasso/
主催:国立新美術館、朝日新聞社、テレビ朝日
後援:フランス大使館
企画:パリ・国立ピカソ美術館
協賛:キャノン株式会社、DNP大日本印刷
特別協力:AXA Art
協力:エールフランス航空、東京ミッドタウン、三井不動産、みずほ銀行

参考資料:Press Release、他。

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